イタリア自動車見聞録2002(1)

 

 今回は一昨年よりも長期間イタリアに行って来ました。 ミラノだけではなく、フィアットの街であるトリノや中部にも足を伸ばしました。 2000年度版に引き続き私が感じたイタリア車事情を紹介します。 前回と同じく数字などは正確な統計ではなくあくまで私個人の印象です。

 

●イタリアでのイタリア車割合

 イタリアでのイタリア車割合(いわゆる国産車割合)は2年前と比較して明らかに減少していました。 現在フィアットの状態が良くないという事情があるにせよ淋しい限りです。 トリノはフィアットの街だけあってさすがに多めですが、それ以外の街では約4割弱というところでしょうか。 フランス車、ドイツ車で5割、残りはスペイン、韓国、日本の車が同じくらいの割合でした。 ここまで少なくなると、路上駐車してある車の中にイタリア車が見あたらないということもめずらしくありません。

 

 イタリア車の中では、フィアットの割合が減って4割〜5割くらい、ランチアとアルファが半々くらいです。 アルファはここ2年の間に156スポーツワゴン、147がとても増えていました。 

●たくさん見かけたイタリア車

  ・フィアット : パンダ、ヌオーバプント、ティーポ、マレア、あとはドブロやドゥカートなどの商用車

  ・ランチア : Y10、イプシロン、リブラ、リブラワゴン、カッパ

  ・アルファ : 156、156SW

●ふつうに見かけたイタリア車

  ・フィアット : セイチェント、チンクエチェント(現行)、ムルティプラ、スティーロ

  ・ランチア : デドラ

  ・アルファ : 145、146、147、166

●そろそろ見なくなりつつあるイタリア車(2年前はたくさん見たのに)

  ・フィアット : ウーノ、クロマ、テンプラ

  ・ランチア : デルタ、プリズマ、テーマ

  ・アルファ : 164

●どこにいったのか分からないイタリア車(2年前はたくさん見たのに)

  ・フィアット : プント、ブラーボ、ブラーバ

 

 フィアットではティーポがまだまだ現役ながら、ブラーボ、ブラーバはほとんど見かけません。 ムルティプラもタクシーとして使われている以外はごく少数でした。 このあたりが現在のフィアットを象徴しているようで、最近のフィアット車はイタリアでも売れていないということになります。 スティーロも新型だということで目立つだけで、実際にはそれほど多く走っているわけではありません。 フィアットには大いにがんばってもらいたいところです。

 それに対して、日本では忘れられてしまったランチアは現行モデルと一世代前のモデルを多く見かけます。(イタリア以外では売れていないと思われますが) アルファロメオは完全に現行モデルになってしまっています。 特に多かったのがリブラワゴンと156スポーツワゴンでした。 

 ヨーロッパ全体の傾向のようですが、エンジンはほとんどがディーゼルでした。 156なんかが走ってきて「おっ」と思っていると、音はディーゼルだったりするので、日本でのイメージとのギャップがおもしろかったです。 ガソリンエンジンを見かけても1.8ツインスパークだったりします。

  

●今回も見かけなかったスポーツカー
 当然と言えば当然なのですが、今回もスポーツカーは見ませんでした。 見かけたのはアルファGTVくらいで、もちろんフェラーリやランボルギーニを見ることはありません。 マセラティは3200GTを一度見たきりです。 

 

 


●番外編 : イタリアで初めて見た車です。 イタリア車もどんどん大きくなるので、これからはスマートとかこのような車がいいかも。

  

 


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